今年の映画の楽しみ方;コモドンの空飛ぶ書斎「映画・ビデオ」から
「コモドンの空飛ぶ書斎」の「映画・ビデオ」は、映画評論家の内海陽子が執筆しています。
このコーナーで最初に取り上げたのは、今泉力哉監督の『愛がなんだ』でした。内海陽子が高く評価した同作品は、同じく今泉監督の『アイネクライネナハトムジーク』とともに、第41回ヨコハマ映画祭で監督賞を受賞しました。
相手を「発見」し続ける喜び:終ってしまうのが惜しく感じられる
コメディ映画で今年の話題作は、なんといっても三谷幸喜監督の『記憶にございません!』でした。なかでも主演の中井貴一の総理大臣は大勢のファンを笑わせてくれました。
当初は1回きりの深夜TV番組だったにもかかわらず、連続ドラマとなり圧倒的な人気を誇った「おっさんずラブ」が映画化されたのも、大きな社会的事件でした。『劇場版おっさんずラブ LOVE or DEAD』は田中圭、吉田鋼太郎、林遣都の演技が光りました。
SMAPの解散以後も、俳優としてますます輝きを増しているのが草彅剛です。彼が主演した『台風家族』は強奪された2000万円をめぐるミステリーじたての物語ですが、同時に家族の絆について再考をうながす作品ともなっています。
外国映画も何本か取り上げていますが、ここでは2本だけ紹介しておきます。まず、ホアキン・フェニックスが主演の『ジョーカー』は世界的なヒットとなりました。露悪的な人物がヒーローとされるこの作品は、さまざまに紹介されましたが、ぜひ内海陽子の独自の解釈をお読みください。
もう1本は、カトリーヌ・ドヌーヴ主演の『真実』。ドヌーヴの演技の見事さとともに、是枝裕和監督がこの世界的女優にどのように対峙したかも、おおいに気になるところです。
これは来年1月公開ですが、名作『スティング』のような詐欺ゲームのコメディ作品ですから、鬼を笑わせる意味もあって、ぜひ読んでいただきたいのが『嘘八百 京町ロワイヤル』の作品評。熱心なファンの間で評判になった『嘘八百』の第2弾です。
他にも紹介したい作品評があるのですが、それは「映画・ビデオ」をクリックして読んでみてください。(文責・サンイースト企画)