04/01/2025 / 最終更新日 : 04/01/2025 komodon-z 映画・ビデオ 『秋が来るとき』の繊細さと悲しさ;老婦人の秘密をめぐるミステリー 『秋が来るとき』(2024・フランソワーズ・オゾン監督) 映画評論家・内海陽子 十分に長く生きるということは、大事業を成し遂げることに似ている。山があれば谷があり、喜びもあれば失意もあり、後悔することは限りなくあり、 […]
02/26/2025 / 最終更新日 : 04/01/2025 komodon-z 映画・ビデオ 聖人のような殺し屋の物語;『プロフェッショナル』が描き出す運命の悲しさ 『プロフェッショナル』(2024・ロバート・ロレンツ監督) 映画評論家・内海陽子 “プロフェッショナル”というタイトルを聞くと職人肌のかっこよさを連想するが、この映画はどちらかというと内省的で苦みに満ちている。人生に […]
02/12/2025 / 最終更新日 : 02/26/2025 komodon-z 映画・ビデオ 激闘につぐ激闘の『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』;隣のおまわりさんは絶対死なない 『ベテラン 凶悪犯罪捜査班』(2024・リュ・スンワン監督) 映画評論家・内海陽子 2015年に公開された『ベテラン』(リュ・スンワン監督)の第2弾。主人公の刑事ソ・ドチョルを演じるファン・ジョンミンは人目を引くよう […]
02/05/2025 / 最終更新日 : 02/12/2025 komodon-z 映画・ビデオ 草笛光子が演じる「流れ者」の魅力;『アンジーのBARで逢いましょう』の活力と孤独 『アンジーのBARで逢いましょう』(2025・松本動監督) 映画評論家・内海陽子 トンネルを抜けてある町にやってきた老婦人は冥界の人だろうかと考えたが、この人物を演じるのが草笛光子となると、この想像は引っ込めたほう […]
02/03/2025 / 最終更新日 : 02/05/2025 komodon-z 映画・ビデオ 草笛光子の演技にはもったいぶった要素が微塵もない 『第46回ヨコハマ映画祭 特別大賞 草笛光子』 選評 映画評論家・内海陽子 一般の人もアンチエイジングにそわそわしている時代、女優ともなれば老いへの備えは死活問題だ。そんな時代にのびのびした実在感を見せ、大輪の花を […]
01/14/2025 / 最終更新日 : 02/03/2025 komodon-z 映画・ビデオ 『悪い夏』には人間への信頼がある;堕ちていった底での意外な救い 『悪い夏』(2025・城定秀夫監督) 映画評論家・内海陽子 映画で不機嫌そうな顔を見続けたくないが、そういう顔を見ているうち、だんだん楽しくなってくることがある。このようなことが起こるのは、演じている側がしんから楽し […]
11/27/2024 / 最終更新日 : 01/14/2025 komodon-z 映画・ビデオ ひたすら食欲に従って生きる!;『劇映画 孤独のグルメ』はさらにすがすがしい 『劇映画 孤独のグルメ』(2025・松重豊監督) 映画評論家・内海陽子 すっかり馴染みになったドラマの主人公の名がすぐに出てこないのは、演じる松重豊のせいだろう。ドラマに慣れ親しんでからは「松重豊」のフェイク・ドキュ […]
11/18/2024 / 最終更新日 : 11/27/2024 komodon-z 映画・ビデオ いさぎよい時代劇ファンタジー;『侍タイムスリッパ―』は真剣勝負の喜劇映画だ 『侍タイムスリッパ―』(2024・安田淳一監督) 映画評論家・内海陽子 わたしの父方が会津人なので、幕末の会津藩士の悲劇にはかなり弱い。もっともこの映画の場合は悲劇がトントン拍子で喜劇に変わっていくので安心だ。主人公 […]
11/08/2024 / 最終更新日 : 11/18/2024 komodon-z 映画・ビデオ 美しいピアノ曲のような『アイミタガイ』;たがいの思いやりが未来をひらく 『アイミタガイ』(2024・草野翔吾監督) 映画評論家・内海陽子 「いい人間しか出てこない小説は嘘くさいと思っていました、でも今はそういうものを信じたい」と気持ちを振り絞るようにして父親は言う。演じるのは田口トモロヲで […]
10/29/2024 / 最終更新日 : 11/08/2024 komodon-z 映画・ビデオ 菅田将暉の『Cloud クラウド』にある爽快さ;「ここは地獄の入口か」 『Cloud クラウド』(2024・黒沢清監督) 映画評論家・内海陽子 額に汗して働くことがどうして重んじられるかと言うと、当人に貴重な収穫があるからだ。その逆に、手軽に大金を稼ぐことが軽んじられるのは、当人の心がむ […]